【相続事例・相模原市】相続人ではないが甥にすべて譲りたい場合

お客様のご状況

相模原市にお住まいのU様より、世話をしている叔父から財産を譲りたいと言われているとご相談をお受けいたしました。

叔父K様ご夫婦にはお子様がいらっしゃらず、近くに住んでいたこともあり、U様が小さい頃からよく遊びに行っており、我が子のように可愛がってもらっていたそうです。

数年前から叔父K様ご夫婦は揃って体調を崩され、ふたりで施設にご入所されたので、Ｕ様は叔父Ｋ様のご自宅の管理をしたり、休みの日には施設に会いに行ってお手伝いされていたそうです。

去年ぐらいから、Ｋ様の奥様の物忘れが多くなり、叔父夫婦が心配で、これまで以上に頻繁に施設に会いに行っていたところ、叔父Ｋ様より、U様の日頃の献身に心から感謝していること、日頃から疎遠になっている兄弟や甥姪に財産を譲るより、これまで尽くしてくれて我が子のように思うU様に財産を譲りたいという話があったそうです。

Ｋ様のご両親が亡くなった際、ご親族と相続のことで少しトラブルがあったと軽く聞いたことがあり、そのこともあってか、生前のうちに準備しておきたいと相談されたそうです。

両親に相談したところ、叔父の意思を尊重したいと承諾してもらえたのですが、どのような手続きが必要なのかわからず困っていたところ、友人より弊所の評判をお聞きになりご相談にこられました。

弊所からのご提案

弊所には、叔父K様より相談を受けたU様がご来所されたので、まずはU様より詳しい状況をお伺いし、施設で入所されている叔父K様のところに伺わせていただき、叔父K様のご要望をご本人からお伺いいたしました。

K様ご夫婦は日頃からなにかと気にかけてくれているU様のことをとても大切に思われていて、相続人ではないU様に財産を譲りたいとお考えでした。
K様ご夫婦にはお子様がいらっしゃらず、U様のお父様を含むまだ存命のご兄弟と、亡くなったご兄弟のお子様たち（甥御姪御様）たちがおられ、U様を相続人とすることで、ご両親のときのように相続トラブルにならないか心配されていました。
また、現在、U様が定期的に管理している残されたご自宅については、老朽化も進んでいることもあり処分したいと考えておられたのですが、施設に入所しているためどうすればいいかと悩んでおられたとのことでした。

そこで弊所からは、生前対策をトータル的にサポートすることができる『相続対策丸ごとサービス』をご提案いたしました。

お子様のおられないご家族のために、相続トラブルを防ぐためにまず「推定相続人の調査」を行ったり、現在の資産状況から「相続税の簡易試算」を提携税理士が行ったりと、ご要望にあわせて幅広くサポートすることができるサービスです。

ご自宅の売却もお考えでしたので、弊所提携の不動産会社に協力いただき、無料査定も行いました。

結果

まず、お子様がおられないことから「推定相続人の調査」を行ったところ、相続人としては、叔父Ｋ様には妹様と姪御様１名、奥様にはお兄様と甥御様が３名いらっしゃいました。
ご兄弟、甥姪に関しては遺留分がございませんので、Ｕ様に財産を遺贈することで円滑に継承することができると判明いたしました。

また、「相続税の簡易試算」を提携税理士に依頼し資産状況の調査を行ったところ、相続税の心配も特にないことがわかりました。

調査の結果をお伝えし、Ｋ様ご夫婦に遺言書を作成していただくことにしました。

その際、Ｋ様ご夫婦はそれぞれ、Ｕ様の手助けもあり現在の生活には心配していないが、どちらかが先に亡くなったあとの互いを心配しているので、その心配を少しでも減らしたいとＵ様からご要望がありました。

そこで、全財産をＵ様に遺贈するという遺言書を検討されていましたが、まず、お互いに亡くなった場合は配偶者にすべて相続させるという内容で作成していただきました。
そして、もし遺言書の効力を発生するときに配偶者が亡くなっていた場合は、すべてＵ様に遺贈するという内容も含んでいただきました。

それまではすべてＵ様に譲ることしか考えておられなかったＫ様ご夫婦でしたが、この遺言書を作成することで、ご自身が亡くなってもあとに残される配偶者が生活に不安を感じることなく生活できることができると安心し、とても喜んでいただきました。

また、ご自宅については、弊所提携の不動産会社による無料査定の結果をお伝えいたしたところ、その金額にとてもご満足いただけたことでスムーズに売却手続きに進むことができ、一か月程度で提携不動産会社との間で契約を完了することができました。

ご自宅に残されていた家財などをＵ様おひとりで処分するのは難しいことから、残置物撤去の会社を弊所よりご紹介し、手間をかけることなく処分できたことも大変喜んでいただけました。

ポイント

1.生前対策と相続計画の実施

こどものいないK様夫妻からは、疎遠となっている親族ではなく、世話になっているU様に財産を譲りたいという強い意向があったため、弊所は「推定相続人の調査」と「相続税の簡易試算」を行い、相続人には遺留分がないことから、U様に財産を遺贈することが円滑に進め、K様の遺志に沿った相続計画を立てることができた

2.遺言書の作成とその内容

K様ご夫妻はお互いが亡くなった場合、生き残った配偶者がすべての財産を相続するという内容で遺言書を作成。両者が亡くなった後は、すべての財産をU様に遺贈するという内容も明記した。これにより、ご夫妻は互いの将来の心配を減らすことができ、生活の安心感を持つことが可能となり、紛争の防止策にもなった。

3.不動産の売却と家財の処理

叔父K様の自宅に関しては、弊所提携の不動産会社による無料査定を行い、満足のいく金額での売却が実現。さらに、U様が一人で処分するのが困難な家財については、弊所が残置物撤去の会社をご紹介し、スムーズに処理を行うことができた。

これらの手続きと計画を通じて、U様は叔父夫婦の意志に基づいた財産の継承を安心して行うことができ、叔父夫婦も安心して残りの人生を送ることができると喜んでいただくことができました。

このように、弊所では、一般的な司法書士事務所のように、『遺言書を作成する』や『不動産の名義変更をする』と言った業務だけでなく、相続や生前対策でお悩みの方の問題を解決することをモットーに日々精進しています。相談するのにあちこちをたらい回しにされることもなく全て弊所が窓口となってご対応させて頂きます。相続関係や生前対策でお悩みの際には是非森川司法書士事務所にご相談ください。