【相続事例・町田市】解決事例>一次相続を放置している間に二次相続が発生し相続人が不明
お客様のご状況
町田市にお住まいのD様より、相続手続きを放置しているうちに相続人がわからなくなってしまい困っていると、弊所の無料相談にご相談依頼がありました。
D様は三人兄妹の長男で、ご両親はすでに亡くなっており、兄弟も皆様結婚されており、それぞれ離れて暮らしておられました。
末の弟様ご夫婦にはお子様がいらっしゃらなかったのですが、10年ほど前に奥様が突然の事故で亡くなられてしまいました。
この時点での相続人は、夫である弟様と、奥様の妹様、弟様の総勢3名でした。
すぐに相続手続きを進めていれば問題はなかったのですが、弟様と奥様の妹様との間で葬儀について意見が合わずに揉めたこともあって、連絡を取るのが億劫となり、そのままずっと相続手続きを放置されてしまいました。
そのことが発覚したのが、先月弟様がご病気で亡くなられる直前で、話を聞いたD様は亡くなった弟様の奥様の親族の詳細な構成も知らず、連絡先もわからない状況でした。
奥様のご兄弟が亡くなっていれば、その子供である甥姪であるだろうことはわかっているものの、どう調べていけばいいのかわからず、また、弟様が亡くなったことで、D様とD様の妹様も相続人となっているなど、あまりの関係性の複雑さに途方に暮れてしまい、弊所の無料相談を知りご相談にこられました。
弊所からのご提案
D様から詳しい状況をお伺いしたところ、弟様ご夫婦の資産としては、弟様ご夫婦がお住まいになっていた相模原市にあるご自宅のみで、夫婦共有名義のまま現在は空き家となっていることがわかりました。
D様としてはできれば不動産は処分して現金化してしまいたいとお考えでした。
手続きが複雑で時間や手間がかかりそうなので、できれば専門家に代行してほしいとのご要望でしたので、弊所が手続きを代行して相続手続きを進めることになりました。
相続人が不明とのことでしたので、まずは戸籍を収集し、相続人の特定を行いました。
弟様の奥様のご兄弟はこの10年の間に亡くなっていたことが判明し、その子どもである甥姪の存在を確認いたしました。
D様とは顔をあわせたことがない方も数人いらっしゃったので、遺産分割協議のやりとりは郵便で行うこととし、相続人代表者をD様とし、お手紙の内容を一緒に考えました。
お手紙は、相続人全員分を個別に作成し、発送いたしました。
結果
確定した相続人の総数は8名で、疎遠となっているかたも多かったのですが、相続人の皆様がご協力くださった結果、空き家は売却されることとなり、法定相続割合に基づいて遺産分割協議がまとまりました。
代表相続人のD様と連携しながら手続きを進め、弊所と提携している不動産会社にもご協力いただき、多少時間は要しましたが売却手続きまで滞りなく完了することができました。
ここ数年、問題となっている空き家問題も解消したことで、D様をはじめとした相続人の皆様に安心できたと喜んでいただくことができました。
ポイント
1.一次相続の放置により二次相続が複雑に
弟様の奥様が亡くなった一次相続が放置されていたことで、その後、弟様が亡くなり二次相続が発生した際、弟様の奥様側の親族(甥姪)やD様を含む新たな相続人が加わったため、相続関係が複雑化しました。
このように一次相続を放置することで相続人が増え、手続きや調整が困難になることがあるため、相続手続きは速やかに進めることが重要です。
2. 相続人特定のための戸籍収集と調査
相続人が不明だったため、弊所が戸籍を収集し、相続人を特定しました。
弟様の奥様のご兄弟がすでに亡くなっていたことから、その子どもである甥姪を確認し、最終的に相続人総数が8名であることを確定しました。
個人では困難なこの調査が、複雑な相続手続きを進めるための第一歩となりました。
3. 遺産分割協議のスムーズな進行
相続人が疎遠な関係にある場合を考慮し、遺産分割協議は郵便を活用して進めました。
代表相続人のD様と連携しながら、全員に個別のお手紙を作成・送付し、丁寧に対応することで、全員の協力を得て法定相続割合に基づいた分割案に合意を得ることができました。
4. 空き家問題の解消と不動産売却の完了
特定した相続人全員の協力のもと、不動産を売却し、現金化することで空き家問題を解決しました。
弊所と提携する不動産会社が連携し、売却手続きまでをスムーズに完了させることで、相続人の皆様に安心していただけました。
特に近年問題視される空き家問題を解消できた点が大きな成果です。
一次相続を放置したことで二次相続が複雑になる理由として、相続人の関係性が次第に広がり、権利関係がより入り組んでしまうことがあげられます。
一次相続では、亡くなった方の財産をその時点での相続人が承継しますが、手続きを放置したまま次の相続(例えば相続人の一人が亡くなるなど)が発生すると、一次相続の相続人が二次相続の対象者に加わることになります。
さらに、一次相続の相続人が亡くなっている場合、その相続人の配偶者や子ども(甥姪など)が新たな相続人として加わるため、関係者が増え、戸籍の収集や相続人の確定に大きな手間がかかります。また、相続人同士が疎遠だったり、関係性が薄い場合、遺産分割協議を進めるのが難しくなることもあります。
このように、一次相続を放置することで、相続手続きが複雑化し、時間や労力がさらに必要になるため、一次相続の段階で速やかに手続きを進めることが重要です。
複雑な相続手続きを個人で進めるには、専門的な知識や膨大な手間や時間が必要となる可能性が高いです。
専門家に依頼すれば、的確な相続人特定や法的な書類作成のサポートが受けられ、手続きのミスやトラブルを未然に防ぐことができます。
また、第三者として相続人間の調整役を担い、協議をスムーズに進めることも可能です。さらに、手続きの多くを専門家が代行するため、時間や労力を大幅に軽減することができます。
複雑な相続ほど、専門家のサポートを受けることで安心して手続きを進めることができるため、少しでも相続手続きでお悩みがありましたら、森川司法書士事務所の無料相談へご相談ください。
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