【相続事例・町田市】解決事例>相続人が複数いるため、財産を換価分割して相続したい
お客様のご状況
町田市にお住まいのT様より、先月亡くなったお母様の遺されたマンションや不動産の相続に関して相談したいと、弊所へご来店いただきました。
T様のお父様は数年前に亡くなっており、高齢の母がひとりでは心配だったので、相模原に住んでいたT様はご自宅を借家として貸し出し、お母様が所有されていた町田市にあるマンションにしばらく同居することにしました。
その後、体調を崩されて寝たきりになったお母様を、T様の奥様が中心となって介護されていたのですが、先月病状が悪化し、お母様は亡くなられてしまいました。
お母様の遺された財産は、現在T様家族が住んでおられるマンションとその土地となります。
T様は相模原にあるご自宅に戻られるため、マンションを売却するために、他の相続人と話し合おうと考えられました。
T様にはお兄様がいらっしゃったのですが、数年前に亡くなられていたため、相続人はその娘となる3人の姪御様でした。
姪御様たちは海外での仕事が多く、なかなか日本でゆっくりと時間をとることが難しいため、マンションを売却して遺産を相続できるほうがありがたいと賛同してくれました。
マンションを売却して得たお金を、息子であるT様が2分の1、姪御様たちがそれぞれ6分の1ずつ相続することで話し合いがまとまりましたが、どのように売却手続きを進めるのか、相続手続きはどのようにしたらいいのかなど、手続きに関しては誰もわからなかったため、専門家にお願いしようと弊所へご相談にこられました。
弊社からのご提案
T様から詳しく状況をお伺いしたところ、法定相続分で相続することについて、相続人全員の合意が得られていることを確認できました。
そこで、マンションを売却するうえで、スムーズに手続きが進められるように、名義をT様に変更することをご提案いたしました。
海外に行かれていることの多い姪御様たちより、近くに住まわれていて比較的に時間の融通が利くT様に代表になっていただき、マンションの売却手続きを進め、売却後にそれまでにかかった諸経費を売却金額から差し引きし、残った残金を法定相続の割合で分割する「換価分割(かんかぶんかつ)」という方法をおすすめいたしました。
この換価分割とは相続財産のうち分割が難しいもの(例えば不動産や高価な動産)を売却し、その売却代金を相続人間で分配する方法で、物理的に分けにくい財産(例:不動産)でも、公平に分配できるため、トラブルを避けやすい利点があります。
現金化することで、諸経費などを差し引くことができるので、特定の相続人だけに負担がかかることもなく、手続きを進めることができます。
ただ、売却には時間や手間がかかることがあり、売却時の市場状況によっては、想定より低い価格での売却となる可能性があります。
また、不動産を売却すると、譲渡所得税が発生する場合があります。
換価分割は、相続人全員の同意が必要となるため、遺産分割協議の段階で慎重に話し合うことが重要なため、T様だけではなく他の相続人のみなさまにもご説明し、ご納得していただいたうえで、弊所が売却などのお手伝いをする契約を結びました。
結果
換価分割の流れとして、まず、不動産などの資産の価値を評価します。
弊所の提携している不動産会社の協力のもとマンションの価値を調べたところ、駅からも近く比較的築年数も経っていないことから、事前に想定していた金額より高く売却できそうだとわかりました。
相続人全員の合意のもと、提携不動産会社を通じて売却先を探したところ、購入を希望する買主が見つかりました。
共有名義ではなく、T様を代表として単独名義にしていたため、意思決定で揉めることなく、タイミングを逃さずスムーズに売却手続きを進めることができました。
売却金額から諸経費を差し引いた残金を、法定相続分や遺産分割協議の内容に基づき、売却代金を公平に分け、無事に相続手続きは終了いたしました。
代表として手続きを行っていたT様でしたが、弊所スタッフがわかりやすく案内し、最低限の手間で手続きが進められるように手配したことで、考えていたよりも早くに手続きを終えることができ、負担に感じることなく相続を終わらせることができたと、とても喜んでいただきました。
海外におられた姪御様たちからも、名義を単独にすることでT様に負担がかからないかと少し不安に思われていたそうですが、専門家によって煩わしい売却手続きなどに手間を取られることなく、また公平に相続手続きが済んだことで安心していただくことができました。
ポイント
① 換価分割の活用で公平な相続を実現
遺産となるマンションを 売却して現金化し、相続人で分配する「換価分割」 を提案したことで、物理的に分けられない不動産の相続トラブルを防ぐ ことができます。
売却後、諸経費を差し引き 公平な割合で分配 することで、相続人全員が納得できる形になりました。
② 名義を単独にしてスムーズな売却手続き
相続人が複数いる場合、共有名義だと売却の意思決定が難しくなるため、T様単独名義に変更し、代表として売却手続きを進めることで 迅速かつスムーズに相続を完了しました。
近くに住むT様に代表になってもらうことで、海外在住の姪御様たちも手間がかからず、負担を軽減しました。
③ 専門家のサポートで負担を軽減
売却手続きや相続手続きは 複雑で時間がかかることが多いのですが、専門家に依頼したことで提携不動産会社と連携し、市場価格より高めの売却ができました。
遺産分割の手続きを 最低限の手間で進められた ことで、T様も姪御様たちも安心して相続を完了することができました。
換価分割は、不動産を売却し、その代金を相続人で分ける方法ですが、手続きが複雑でトラブルが起こりやすいため、専門家に依頼することでスムーズかつ安全に進めることができます。
司法書士は名義変更(相続登記)の専門家であり、売却前に相続人の名義変更が必要な場合は、司法書士が相続登記を行います。
共有名義では売却しにくいため、代表者を決めて単独名義に変更する手続きを行うことをおすすめします。
また、司法書士は相続人が遠方や海外にいる場合でも、必要書類の準備や手続きを代行できるため、書類不備や手続きミスを防ぐことができます。
換価分割には 相続人全員の同意 が必要なので、司法書士が関与することで、公正な手続きが保証され、相続人間のトラブルを防ぎやすく、遺産分割協議書の作成も対応可能です。
不動産売却後、手数料や諸経費を差し引いた後の金額を相続人ごとに適切に分配する手続きをサポートすることで、記載ミスや計算間違いを防ぎ、スムーズに分配できます。
その際、譲渡所得税や相続税などの税金対策 について、税理士と連携して適切なアドバイスを受けられ、二次相続(次の世代の相続)のリスクを考慮した相続対策をすることができます。
専門的な知識をもつ司法書士事務所に依頼することで、不動産の相続における 公平性・効率性・負担軽減を実現できます。
相続にお困りのかたは是非、森川司法書士事務所の無料相談でお気軽にご相談ください。
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